第12回 坪単価で知っておくべき5つのポイント

こんにちは。
ネオスタイルです!

本日も、家づくりに関するお役立ち情報を本日も発信していきたいと思います。


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家の価格の高低を判断するための基準として『坪単価』があります。

多くの方から坪単価についてご質問をいただきますし、それをもとに価格の高低を判断されている方も多くいらっしゃるでしょう。
しかし、坪単価というものはほぼ当てになりません
今回はその理由についてお伝えしていきたいと思います。

坪単価は、以下の5つの項目によって大きく異なってきます。

坪単価に違いを生じさせる5つの要因

①家の形状の違い
坪単価というものは、建てる家の形状に大きく左右されます。
例えば、延床面積が同じだったとしても、1階が広く2階が小さい家と、1階と2階が同じ広さの家(総二階の家)では全く坪単価が違ってきます。
ましてや平屋ともなれば坪単価はグンとアップすることになります。

本当にかかる費用が不明確なまま、住宅会社を選んでしまい後悔する...ということが起きてしまう為、建てたいと願う家がどんな家なのかを相手に伝えないまま、ただ単に坪単価だけを聞いて判断してしまうのはNGです。

 


②メーターモジュールと尺モジュールの違い
これは、柱が立つ間隔の差のことです。
メーターモジュールでは、1m間隔で柱が立ちますが、尺モジュールでは、91cm間隔で柱が立ちます。
同じ間取りプランを描いたとしても、大きく面積が違ってくるよことになります。

例えば、縦方向に柱9本、横方向に柱9本となるように総二階の間取りプランを描いたとします。

すると、メーターモジュールの場合は、縦横ともに1m×8区間=8mずつということになり、各階の面積が、それぞれ8m×8m=64㎡ずつということになります。
これに対し、尺モジュールの場合は、縦横ともに91cm×8区画=7.28mずつということになり、各階の面積が、それぞれ7.28m×7.28m=52.99㎡ずつということになります。

同じ間取りを描いたとしても、64㎡×2―52.99㎡×2=22.02㎡(6.66坪)も面積に差が出ることになります。
もちろん、メーターモジュールの方が面積が広い分、少しだけ尺モジュールよりも総額が割高にはなるので、その分を考慮した上で価格比較をしてみたいと思います。


メーターモジュールの家:128㎡(38.72坪)・1800万円
尺モジュールの家:105.98㎡(32.05坪)・1700万円

あくまで参考例ですが、同じ材料を使った時には、おそらくこの程度の差になるのではないでしょうか?

この場合メーターモジュールの方は、
1800万円÷38.72坪=46.48万円が坪単価ということになります。

尺モジュールの方は、
1700万円÷32.05坪=53.04万円が坪単価ということになります。

結果、53.04万円−46.48万円=6.56万円もの坪単価の差が、ただモジュールを変えるだけで出てしまうんですよね。

坪単価の安さを前面に打ち出している会社の多くは、メーターモジュールを採用していると思いますが、ただ坪単価が安いだけで、家そのものが安いかどうかは微妙なところなので、惑わされないように充分に注意していただければと思います。

 


③延床面積と総施工面積の違い
延床面積とは家の床面積のこと。図面に記載されている面積です。
総施工面積とは、図面に記載している面積に入っていない部分も含めた面積です。具体的には、玄関ポーチ(外玄関)やベランダ、吹抜け、ロフト、
小屋裏収納、ウッドテラス(中庭)といった部分などを含めた面積です。

通常、見積金額の総額を延床面積で割った数字が『坪単価』だと思っている方が多いと思いますが、実は、全ての住宅会社が、この延床面積を基準に坪単価の説明をしてくれているとは限らず、総施工面積で割った数字で説明してくる会社もあります。

例えば家の総額が1800万円であれば、

『延床面積』の場合は坪単価60万円
『総施工面積』の場合は坪単価45万円

坪単価の表示の仕方が全く異なります。
 

しかも、これは先程のモジュールの差以上に、坪単価の差が大きく開くことになりますから、この錯覚にも惑わされないように注意していただければと
思います。
『この会社は安い!』と思って、いざ図面を描いてもらい見積りが出てくると、予想していたよりも遥かに高い見積りが出て来てビックリし
た・・・ということになりかねません。

 


④入口価格と出口価格の違い
入口価格とは、住宅会社が皆様に一番最初に提示する価格で、必要最低限のものしか工事費用に含まれていない可能性があります。実際は入口価格では満足する家を建てることは難しいことが多いです。
提示された金額に一体どこまでの工事の費用が含まれているのか、がとても重要です。

家を建てるにあたり、付帯的に必要になってくる工事というものがあります。

例えば、仮設トイレや仮設水道、仮設電気に仮設足場といった仮設工事です。
また、地盤調査費用や、各種保証費用、設計費用・建築確認申請・検査費用もそうですし、家の外部の水道工事(屋外給排水衛生工事)や電気外線の引込工事、照明器具やカーテン、浄化槽工事などもこの付帯工事に含まれます。

表向きの坪単価設定が安い会社や、『本体価格』として家の価格を表示している会社などは、こういった工事を含んでいない場合が多く見受けられます。

実は、付帯工事だけでも平均的に150万円ぐらいはかかりますし、住宅会社によっては200万円以上もの費用を設定している会社もあります。

 
こういった費用を見落としたままでプランに進んでしまい、見積もりの時に、あまりの金額の開きに驚かないようにするためにも、安すぎる
なと直感的に感じる住宅会社には注意していただければと思います。

 


⑤標準工事とオプション工事の違い
家の材料は、見た目は全く同じようでもいくつかのグレードが存在しています。

例えば、外壁材の1つであるサイディングをとっても、4~5段階ものグレードが存在します。
最も高いグレードと最も低いグレードを比較してみた場合、驚くことに100万円以上価格が違ってくることがあります。

また、外壁のみならずすべての材料にグレードが存在するわけなので、これらのグレードを落とすことで、表面的な価格を安く設定出来るというわけです。

まずはどんな材料を標準的に使っているのか?

建てている家や建てた家を見せてもらいながら説明してもらうことで、プラン作成に入るまでに明確にしておくことをオススメします。
その材料を使うことを前提として、資金計画で導き出した予算の中でプランを描いてもらわないと、後から予算が狂ってしまいます。

 
 
 
坪単価で知っておくべき5つのポイント まとめ
いかがでしたか?

①家の形状の違い
②モジュールの違い
③延床と総施工の違い
④入口と出口の違い
⑤標準とオプションの違い

この5つの要因によって、坪単価は大きく違ってくることになります。

 
『坪単価』や『本体価格』という表示は、全くあてにならないということなので、見かけの安さに騙されないようにだけ注意しましょう!
 

 

最後に...

これまで12回に渡って、家づくりに失敗しないために必要な知識についてお伝えさせていただきました。

これまでお伝えさせていただいた内容をしっかりとご理解いただければ、きっと家づくりを不安なく楽しみながら進めることが出来るのではないでしょうか。

もし、資金計画のことや住宅ローンのことについてや、土地探しのこと、また間取りについてのことなどで、分からないことやもっと詳しく知りたいことがあれば、お気軽にご連絡いただければと思います。

皆様の家づくりが満足いくものとなるよう、願っております。
また、弊社を少しでも良いな、と思っていただけたとしたなら、ぜひ一度「どんな家づくりをしたいのか」をお聞かせください。

家づくりのベストパートナーとしてご希望のお住まいを形にしていくことをお約束いたします。

12回、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
引き続き、家づくりに関するブログは更新して参りますので、次回の更新もお楽しみに!